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濃ゆい。 退屈すぎて読了後に筋を思い出せない本は数あれど、面白すぎて読了後に筋を思い出せない本はなかなかないような気がする。イベントの密度がいちいち濃すぎるため、その前の章に何があったのか忘れてしまうこの贅沢さは何だ。 数百年ぶりのRiva王の即位があったり、新王を狙う反逆者が現れたり、慣れない宮廷暮らしにとまどうGarion少年を描いたり、ベルガリアード物語随一のヘタレ男Lelldorinが再登場したけどやっぱりヘタレだったり、GarionとBelgarathが再びこっそり旅立ったり、置いていかれたことにブチキレたPolおばさんが般若に変貌して破壊の限りを尽くしたり、沼の魔女と、人と動物の違いは何かという倫理的な問いかけがあったりと、一冊に収まってるのが信じられないほどたくさんの見所があるんだけれども。けれども。 ぶっちゃけそんなことよりCe'Nedra姫がアホ可愛すぎる。 乙女心を理解しない鈍感男Garionの一挙動に、拗ねて泣いて憤ってヤキモチやいて、全力疾走で好意をアピールするも、鮮やかにスルーされる不憫な姫に笑いが止まらない。GarionもGarionでCe'Nedraを好いていて、何故拗ねてるのかわからない彼女をなんとかなだめようとするものの、肝心な所がすっぽぬけてるので、それがまた新たなヒステリーの呼び水となるリサイクル100%エコ循環型社会。 そしてどんなに行き違っても、どんなにやつ当たりしても、最後にはGarionのために行動してしまうCe'Nedra姫はまさに、恋は盲目。敵地に潜入した彼の身から捜索の目を逸らすため、あどけない笑顔で大陸間戦争をアジテート。自分の男のために戦争を煽る姫さまは、あんまり眩しすぎて、目を逸らして見なかったことにしたいぐらいの輝きっぷり。 鎧を注文するついでに、こっそり胸囲増強シークレットブレストを仕込んだりして、で、すぐに周囲にバレて弁解を始める姫さまを目にすると、痴話喧嘩で王国を滅亡させかねない危険性なんかちっぽけなものに思えてくる。ようするに、Ce'Nedra姫は語るに尽くせないほどにアホ可愛いのであります。 ベルガリアード物語の特筆すべきところは、各キャラクターがそれぞれひとつの物語の主役を晴れるぐらい存在感が強くて、入れ替わり立ち替わり主役交代しながら物語を綴れるところなんだな。4巻まで読んで、ようやく分かってきた。そのかわり、メインで無いときはたとえ主人公であっても徹底して端役に徹する。その切り替えが実に上手い。 |
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