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The Tiger Rising (and, The Tale of Despereaux) | 洋書 : English books
The Tiger Rising


ひとことで言うと。アヤナミさんとシンジくんの小物語?(アヤナミさん言うにはちと喧嘩っぱやい女性ですが) 内向的な少年と衆目を関しない少女は、森の中で狭い檻に囚われた一匹の虎を見つける。

少年は逃げつづけてここにいる。感染病のため自宅療養を宣告されて、それによって学校のいじめをうけずにすむことに安堵している。

少女は自分で選んでここにいる。その学校には通う価値がないと考え、自ら彼の病気に感染し(実は少年の仮病だが)、望む状態を勝ち取った。

檻の鍵はいま、少年の手の中にある。しかし少年は、その虎は一匹では生きていけないだろうことも知っている。その土地は大地主のもので、逆らえば父親の職が危うくなる事も知っている。少女は、虎を檻から開放しなくてはならないと主張する。

彼は、どうするべきか。



巻末の広告で初めて気がついたけど、以前に読んだ The Tale of Despereaux の著者と同一人物だったんだ。妙に納得。

The Tale of Despereaux


The Tale of Despereaux は、一匹のネズミDespereauxが人間の少女に恋をして、貴女を一生愛します。貴女の騎士となります。と、宣言するお話。最終的に命を賭して彼女の危機を救うんだけれども、私と貴方は違う生き物なのです、と、愛を断られてしまう。そこで、彼は相思相愛になれないことを受け入れた上で、彼女に忠誠を尽くして一生を生きることを決意する。

傍から見るとわりと狂気なんだけど、本人は超然としているから、ある意味格好良い。

ただそれは、理屈ではその結論に達するけど、それは本当に幸せな結末なの? という、身を滅ぼしかねない格好良さなんですよね。その感覚がよく似ている。Despereauxの方も良書です。こちらもお勧め。自分この著者と相性いいのかも。



閑話休題。なんていうかね。この話に登場する少女ね。無性にエロスを感じるんですよ。ああ、いや、俗な意味ではなくて。そっち方面のサービスシーンなんか一切ないです。ないんだけど。彼女がこぼす言葉とさりげない仕草に、ゾクッとさせられる。

これを的確に表現する言葉が見つからないんだけれども。常識とかしがらみとか全てを抛たないと手に入らない傲慢さへの憧憬というか、いつ傷ついてもおかしくない純粋さというか。

それを一番近い言葉で表現すると、すごく、エロティックだなあ。と。
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【2007/01/27 14:25】 | トラックバック(0) | コメント(0) top↑






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