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荊の城 | 和書:Japanese books
荊[いばら]の城 上 (創元推理文庫)荊[いばら]の城 上 (創元推理文庫)
(2004/04/22)
サラ・ウォーターズ

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荊[いばら]の城 下 (創元推理文庫)荊[いばら]の城 下 (創元推理文庫)
(2004/04/22)
サラ・ウォーターズ

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いやいやいやいや。参った。例のごとく、なんかエロっちい本を読みたいなーと思ったのと、引越しの際に出てきた積読本崩しで読み始めた一冊。なんですかこの没入度。

不純な動機で読み始めたのに、今まで放って置いた自分を責めたくなるような素晴らしいミステリでした。この筋をバラすのは罪だ。いやもう、読んで驚け。雰囲気に酔え。

というわけで、本筋には触れるのはやめにします。触れるのは、主要登場人物のひとりである変態紳士。触れるっていうか触れすぎるって言うか「かわいいよ、いやらしいきみ」とかいいながらそそくさとスカートの中に手をつっこんで撫でさする、セクハラがスーツを着て歩いているような、そんな御仁。 しかも清清しいほどのド畜生。 話の主導権を握る序盤・中盤まで、これは何のポルノ小説だろうという最低な活躍っぷり。後半は別の意味で最低キャラになって2度おいしい。

や、変態小説だけど数年に1作読むか読まないかの傑作ミステリだったんですよ。変態小説だけど。

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【2008/06/22 13:48】 | トラックバック(0) | コメント(0) top↑






オリンピア・プレス物語―ある出版社のエロティックな旅 | 和書:Japanese books
あ゛ー。やっと解放された。ここ2ヶ月ほど非道なスケジュールの仕事に埋没しててたんですが、最後の方は体力が尽きて更新できませんでした。一月に26回終電なんてもう耐えられん。プライベートな時間を全て食いつぶされる。

今思えば、最初に作業の予定表を確認したとき、「これ、かなり夢を見てるスケジュールな気がします。完璧ノーミスな仕事をして、ぎりぎりの日程だと思いますよ」という懸念に、「じゃ、それで行こう」と、人の話を何も聞いてない上司のゴーサインが出た時点で、もっとゴネとくべきだったのですな。


さて本題。

オリンピア・プレス物語―ある出版社のエロティックな旅 オリンピア・プレス物語―ある出版社のエロティックな旅
ジョン ディ・セイント・ジョア (2001/09)
河出書房新社

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英語のポルノ小説を物色する中で避けては通れない出版社の一つ、オリンピア・プレス。

父親が起こした前身出版社のオベリスク・プレスから始まり、ヘンリー・ミラーの『北回帰線』、J・P・ドンレヴィー『赤毛の男』、ウラジミール・ナボコフ『ロリータ』、ポーリーヌ・レアージュ『O嬢の物語』、ウィリアム・S・バロウズ『裸のランチ』、テリー・サザーン/メイソン ホッフェンバーグ協筆『キャンディ』等々のポルノ・前衛文学を立て続けに発行し、名声と悪評を一身に集めたアバンギャルドな出版社。今日では現代文学の一角に確固と刻まれているこれらの作品群も、この出版社が存在しなければ世に出なかったものが少なくはないだろう。

当時、性表現に対して厳格だった英国/米国に対抗して、法規制の緩いフランスで禁書を印刷し、海外派遣中で、娯楽に飢えているイギリス・アメリカの兵隊達を相手に商売する手法で業績を拡張。他の出版社が躊躇うような急進的な作家の受け皿となって近代文学に多大な影響を与え、不遇の才能に光を当てたオリンピア・プレス。その一方で、その遍歴は政府、保守論者、そして当の著者達との訴訟に塗れていた。そんな稀有な出版社の歴史を語る一冊。

まず登場人物の人となりが豪快。この本の主役、オリンピア・プレスの社長モーリス・ジロディアスの父親であり、出版社オベリスク・プレスを起こしたジャック・カハンの結婚話が、それだけで物語にすぎる。

1914年に戦争が勃発し、カハンは意気込んでドイツとの戦いに志願しようとした。彼は仏軍外人部隊への入隊を試みたが拒絶され、英国の近衛兵第一連隊への志願も同様だった。結局、軍隊の通訳として採用されたが、彼のフランス語はお粗末なものだった。(中略)イープルでは、まずガス攻撃を受け、次にドイツ軍の砲弾によって空中高く吹き飛ばされた。彼は肺とたくさんの歯を失ったが命は取り留め、残りの戦争期間を前線後方で過ごした。
カハンが未来の妻マルセル・ジロディアスに出会ったのはこのころだった。南フランスの海岸で軍隊の双眼鏡に映った彼女に目を止め、ぞっこん惚れ込んでしまったのである。彼は彼女が座っているところまで行き、おぼつかないフランス語で結婚を申し込んだ。彼女はそれに応え、二人は彼の休暇の日に結婚した。

そして、当時既にエディション・デュ・シェーヌ誌の創設者となっていたジロディアスの求婚エピソードはこちら。

1945年、ジロディアスは10年間の求婚の末、ロレット・ビュゾンと第六区の区役所で結婚した。(中略)ジロディアスは後に、この結婚は最初から、長いこと大切に育み、夢見てきた彼の情熱の輝かしい到達点ではなかったと告白している。ロレットはロレットで、彼と結婚する気はなかったと語っている。「私は彼に、彼のことを愛しているし、一緒に働いて手助けしたいと思っていると言いました。でも、妻としてという意味ではありません」
それならなぜ、彼と結婚したのか? 「だって、彼は私を嵌めたんですもの」 何から何まで奇妙なその出来事を彼女は笑いながら語る。

1944年12月、彼は私に腹を立て、結婚するか、さもなくば消えろと言いました。彼にはもう限界だったのです。私は「いいわ」と言い、エディション・デュ・シェーヌを去りました。でも、私たちはお互いが恋しくてたまりませんでした。彼は私の人生の一部だったのです。
そこで、私の義理の兄弟が昼食会を開き、私達を二人きりにしてくれました。モーリスは、また私に会えてどれだけ嬉しいかを語ったあと、言いました。「結婚しよう」 その日の晩、私は、結婚は無理だと言うために彼の家に電話をしたのです。電話をとったのは彼の母親で、彼女は、私たちが結婚することを聞いた、なんて素晴らしいんでしょうなどと、滔々と語ったのです。彼女のことを好きだった私には、結婚は無理だなどととても言えませんでした。何か起こるときというのはこんなものなのですね。彼女の息子と結婚する気はないなどととても言えなかったのです。まったくもって奇妙ですよね?

「奇妙ですよね?」じゃないって(笑)

なんつうか、親も親なら子も子である。ここにはとてもひとつひとつ書ききれないけれど、黎明期のオリンピア・プレスの作者達も、いずれ劣らぬ常識はずれっぷり。アンディーウォーホルを狙撃した犯人が実はオリンピア・プレスの作家のひとりで、本当はどうも社長ジロディアスを狙っていたらしい、というくだりまでくると偶然の悪戯に絶句するしかない。というか、ウォーホルもそうだけど社交関係広すぎ。当時の芸術家達は大概どこかで繋がってるような気がするなあ。

数多くの"注目作"を世に発表し、一時は飛ぶ鳥を落とす勢いのオリンピア・プレスであったが、皮肉にも、言論封殺に対する反抗を命題としていた同社の経営は、英米の文章検閲が緩くなるに従って傾いてゆく。作家が自分自身の言葉を自由に表現できるようになっていくにつれ、わざわざ危険な内容の書物を好んで引き受けるような反骨出版社の必要性は薄れていった。そこに規制があったからこそ、他に才能を表現する場のない天才達が数多く集まる環境が生まれたのだ。

華美かつ放漫な劇場経営の失敗と、終わりなく続く訴訟の果て、オリンピア・プレス社は倒産。競売にかけられた社を競り落としたのは、全盛期の社を代表する作家であり、後に『赤毛の男』の版権を巡ってジロディアスと対立、法廷抗争中のドンレヴィー夫妻であった。

今やポルノ小説は禁忌でもなんでもなくなり、オリンピア・プレスの本も古典名作として、Amazon経由で普通に買えるようになった。作家の想像力を縛る鎖が消滅した代わりに、ポルノは大衆の消費物となり、かつての前衛作家達が生み出し、そして使い古された表現が繰り返し用いられ、産業としての円熟を見せている。ただ、あるいは、一流の作家が、ひたすらに新しい表現を模索して真剣にポルノに取り組んでいた時代、猥褻と芸術文学が混ざり合った混沌の時代は、ある意味貴重で贅沢な一時だったのかもしれないな、と、この本を読みながらちょっと思った。
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【2007/10/01 21:02】 | トラックバック(0) | コメント(0) top↑






はじめて学ぶイギリス文学史 | 和書:Japanese books
はじめて学ぶイギリス文学史 はじめて学ぶイギリス文学史
神山 妙子 (1989/04)
ミネルヴァ書房
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前々から思ってたけど、英文学作家と米文学作家の見分けがつかないんだ。実物の本を読めばぼんやりとは分かるんだけど、タイトルと作者名だけだとよくわからない。

稀に中国と日本の作品を間違えてくれる欧米メディアにつっこみたくなる自分がいるのだが、作家名見りゃわかるだろ!(笑) と自分が思うのと同じことを多分彼らも思ってるんだろうなあ、というブーメラン地雷が眼前に戦術展開して、うかつに足を踏み込めないこの不甲斐無さよ。これは間違いなく英文学だろ、と自信を持って読んでた本が実は翻訳されたイタリア作品、なんてこともありやがるしなぁ。

という訳で、少しは欧米文学の流れを勉強しましょう自分、とりあえずはイギリス文学から、と読み始めたこの書籍。たまにはこういう、作品のバックグラウンドを学ぶ為の本もよき哉よき哉。

古くは口承伝記の「ベオウルフ/beowulf」から、20世紀の「ダロウェイ夫人/Mrs Dalloway」、「ゴドーを待ちながら/Waiting for Godot」あたりまで、詩・小説・戯曲に渡ってざっくり舐めた文学史解説。

「ロビンソン・クルーソー/Robinson Crusoe」と「ガリバー旅行記/Gulliver's Travels」は、「種の起源/The Origin of Species」の100年以上前に書かれていたのかー、で、福音派の隆盛はそのダーウィンが活躍した頃とほぼ同時期だったのかー、とか、いままで知らなかったことは一杯ありますな。というか「種の起源」って、たった150年前に書かれたんかい。なんとなしにもっと昔のことかと思いこんでたよ。

近代に行くと、「マイフェアレディ」の元になった「ピグマリオン/Pygmalion」や「鐘/The Bell」は面白そうだし、ディヴィッド・ハーバート・ロレンスの「虹/The Rainbow」が非常に平易で読みやすいのに驚いたり、ということは「チャタレー婦人の愛人」が何か読み辛かったのはわざとやってたのか。オスカーワイルドの変態文章はいつ読んでも素晴らしい。

惜しむらくは、読んでて自分はやっぱり児童文学とかエンタメ文学寄りの人間だなあ、と思ったこと。講義向けの本なので仕方ないけど、C.S.ルイスとかトールキンとかSci-Fi作家陣はほとんど押さえられてないのが残念。そっち系に焦点を絞った文学史も一冊読んでみたいかな、そのうち。


ちなみに、ベオウルフってこれ本当に英語なの? さっぱり読めないよ? (古英語、ゲーム等でよく見るルーン文字系の言語と言うと分かりやすいかも、で記述されてて、文法も単語も現代英語とかなり違うっぽい) と向こうの方に聞いたら「万葉集で書かれてる言葉が日本語と呼べるなら、ベオウルフも英語だろうよ」と軽く切り返されました。いや、なるほど、ごもっともです。
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【2007/09/01 22:21】 | トラックバック(0) | コメント(0) top↑






中学英語でアメリカン・ポルノが読める―楽しみながら英語力が身につく本 | 和書:Japanese books
中学英語でアメリカン・ポルノが読める―楽しみながら英語力が身につく本 中学英語でアメリカン・ポルノが読める―楽しみながら英語力が身につく本
中村 康治 (2005/12)
こう書房

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※ご注意。例によってお子様厳禁の本です。最近こんなんばっかり書いてるような気がするよ。
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【2007/07/10 09:37】 | トラックバック(1) | コメント(4) top↑






模倣の殺意 | 和書:Japanese books
模倣の殺意 模倣の殺意
中町 信 (2004/08/13)
東京創元社

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うあー。これ、よく似たトリックを何度も読んだことあるわ。発表時期(昭和40年代)からすれば、これこそ元祖とよぶべきなんだろうけど。あるいはもっと遡れるのかもしれない。

せめて記憶が曖昧になるぐらい間が合いてくれれば、もっと楽しめただろうに。類似作を読んだのつい最近なんだ。純粋に楽しめなかったのが口惜しいね。

いや、まったくよく出来た傑作です。よく出来てるがゆえに、現在もなお、(直接リファレンスしてるかどうか知らないけど)模倣されてる。


しかるに、『七月七日午後七時―― 坂井正夫は死んだ。』という書き出しの文章について二〇〇七年七月七日に書くことにはどんな意味があるかというと……、なにもないな。
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【2007/07/07 09:39】 | トラックバック(0) | コメント(0) top↑






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